働き方の「質」で仕事を選ぶ時代に
「残業が少ない会社で働きたい」──
近年、この言葉が転職理由の上位に必ず入るようになりました。
特にコロナ禍以降、在宅勤務や柔軟な勤務制度が広まり、“働き方の多様化”が急速に進んでいます。
今回は、厚生労働省の統計と転職サイトの求人データをもとに、2025年版・残業が少ない職種ランキングを紹介します。
■チャプター1:残業が少ない職種ランキングTOP10(2025年版)
| 順位 | 職種 | 平均残業時間(月) | 傾向 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 一般事務・受付 | 7.5時間 | 定時退社・シフト制が多い |
| 2位 | 医療事務・病院受付 | 9.2時間 | 業務量が日中で完結 |
| 3位 | コールセンター(受電) | 10.3時間 | シフト制・定時交代制 |
| 4位 | 保育士・幼稚園教諭 | 11.5時間 | 行事前後で変動あり |
| 5位 | 介護職・ヘルパー | 12.8時間 | 24h体制だが勤務時間は明確 |
| 6位 | 販売・接客 | 13.1時間 | シフト管理が徹底される |
| 7位 | ドライバー(軽貨物) | 14.0時間 | 個人裁量が広い |
| 8位 | 公務員・自治体職員 | 14.5時間 | 職種による差が大きい |
| 9位 | 経理・総務 | 15.2時間 | 繁忙期に集中しやすい |
| 10位 | クリエイティブ職(デザイナー等) | 17.3時間 | 案件量によって差が出る |
📊 出典:厚生労働省「毎月勤労統計調査」2025年推計、および主要転職サイト求人データを編集。
残業が少ない職場の共通点
残業時間が少ない職場には、いくつかの共通点があります。
1️⃣ 業務範囲が明確
─ 担当業務が時間内で完結しやすく、引き継ぎ体制が整っている。
2️⃣ シフト制・交代制が浸透
─ 医療・介護・販売などでは「勤務時間が管理しやすい」。
3️⃣ デジタル化・効率化が進んでいる
─ ITツールで報告・集計作業が自動化されている企業ほど、残業が減少傾向。
「残業が少ない=楽」ではないという真実
残業が少ない職場ほど、時間内で成果を求められる傾向もあります。
特に事務・経理職では「定時退社できるが、1分単位で集中する仕事」が多く、
“仕事の密度”は高いケースも少なくありません。
また、「残業ゼロ」を目指す企業の中には、
実は“サービス残業化”してしまっているケースも見受けられるため、
**「残業時間+職場の雰囲気」**の両方を見ることが重要です。
自分の生活リズムに合う仕事を選ぼう
残業時間は「働きやすさ」を測る大切な指標ですが、
それだけで仕事の満足度が決まるわけではありません。
重要なのは、
-
家庭との両立を重視したいのか
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趣味や副業の時間を持ちたいのか
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成果重視の仕事に挑戦したいのか
──自分のライフスタイルに合う仕事を選ぶことです。
数字をきっかけに、自分らしい働き方を再確認してみましょう。
※データは2025年時点の公的統計および求人データをもとに編集。企業・地域により異なります。
